10月下旬のある日、Instagramに一通のDMが届きました。
「Hi, i would like to ask about photo taking with kimono for 3at inuyama or nagoya. sorry, can you speark English?」
    (着物を着て撮影を希望しています。可能でしょうか?)」
    
    送って下さったのは日本各地をまわりながら観光中のインドネシアの方。
3日後に着物姿で写真を撮ってほしいご様子。
    来日している外国人の方からのご連絡は時々あるものの、まだまだ外国語での返答は不慣れです。
    
    それでも、日本を満喫している中でご連絡いただけたことが嬉しく、「なんとかご要望を叶えたい」という気持ちからお返事をしました。
    
ご連絡いただいたお客さま自身も、写真を撮ってほしいけれど不慣れな国でどうしたらいいか、”勝手”がわからないご状況のよう。
ご希望内容を伺いながら、着付、美容、通訳の各担当者に連絡しスケジュール確認。
    前日までにそれぞれの技術者とお支度場所、撮影内容を整える事ができました。
    
    ー撮影当日ー
    
    通訳さんを除いて、この日のスタッフは日本語しか話せないメンバー。
    お会いするのは不安と期待入り交ざった気持ちでしたがお会いした瞬間に目にしたお客さまの朗らかな笑顔にふわっと空気が和らぎ「これは、きっと今日も素敵な一日になる!」と感じました。
    
    お越しくださったのは姉・妹・弟の仲良し3姉弟。
    3人での会話は中国語でお姉さんが時々、日本語で話しかけてくださります。
    お支度時間から通訳さんが場を盛り上げてくださり、会話を弾ませながらヘア・メイク着付けとお支度が進んでいきました。
    
通訳さんを交えながらお支度がすすむ
    
撮影は犬山の城下町からスタート。
    歴史ある通りをあるく姿に、通りすがりの人たちも思わず振り返ってしまうほどにお着物がよく似あっています。
    
古いお屋敷での撮影では見慣れないものに3人とも興味津々なご様子。
    「ここは日本の博物館ですか?」「元々は何に使われていたものですか?」と、日本の文化や暮らしに興味を持ってくれることが嬉しくお話を伺うと、お姉さんは10数年前に表参道で3か月ほど働いていたそう。
    その時の日本の思い出が良かったから、今度は姉弟で日本を訪れてくださったとのことでした。
    再び日本を選び、大切なご家族を連れた旅の一日の中で当スタジオを選んでくださった事が心から嬉しく、忘れられない出来事になりました。
    今回のこの撮影は国や言葉を超えてつながる事の温かさを感じた撮影でした。
またいつか、お会いできる日がくることを楽しみにしています。







